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鍼灸適応症の鑑別
2014/02/21
2月21日(金)
70代 女性 以前より腰痛治療で通院中。 2日前より食事中箸をよく落とすと息子さんから連絡がある。
そういった症状は初めてなので息子さんが心配し来院。ご本人はいたって気にすることなく元気。
所見では右肩関節の自動外転、屈曲不可。痛みはなし。右握力低下
頚椎運動痛(-) 反射、知覚とも正常。原因となる外傷や打撲もなし。
他にも特筆すべき症状はなし。
軽度の三角筋麻痺や腱板の部分断裂も疑うが、痛みを伴わないのと急に発症した事が気になり、かかりつけの病院への受診を勧める
後日息子さんからご連絡があり、精査したところ軽い脳梗塞があり即日入院されたとのこと。
日頃から治療を行う上で1番気をつけている事が、鍼灸の適応の鑑別です。はっきりと重篤な疾患が疑われる場合もあれば、今回のように何か気になるなという程度の場合もあります。そんな時は何か嫌な感じがするなという直感を大事にしています。
注意を怠り、対応が遅れていたら命にかかわります。大事な事を再確認させられた症例でした。