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突発性難聴に対する鍼灸治療。
2018/03/27
3月27日(火)
50代女性 1週間前朝から右耳から聴こえる音がいつもより響き、テレビや携帯電話などの電子音が半音低く聴こえるようになる。
耳鼻科を受診したところ右の聴力が低下しており、急性感音性難聴と診断されステロイドやビタミン剤を処方される。
その後も症状が変わらないので知人の紹介で当院に来院されました。
ここ最近は仕事やプライベートで忙しく肉体的、精神的にも疲れストレスが溜まっており首肩こり(特に右)がひどかったそうです。
舌診では白い苔(こけ)が厚く乗っており、脾胃の弱りと湿邪の存在がうかがえました。漢方薬で五令散(ごれいさん)が処方されていたのも身体に溜まった余分な水分を排出するためだと思われます。
他にも頚椎の2番が少し右にずれており右の首から肩、顎関節付近の強い緊張がみられました。
治療はこれらを改善するため右百会、太衝、中脘などを適宜使用し上部頚椎と胸椎の歪みを整える手技を併用しました。
治療後の反応は良く、御本人もすっきりされた様子で初診から3週間目には聴力、聴こえ方ともに正常に戻りました。
舌も厚く乗っていた苔が薄くなり、首肩こりも軽減しました。
突発性難聴は治療を開始するスピードが重要です。耳鳴りや難聴、めまいなどの症状が出た場合は速やかに耳鼻科を受診され、その後は鍼灸治療を併用する事で高い治療効果が期待できます。