3月26日(火)
70代 女性
1年前から味覚が鈍くなり、食事の美味しさを感じなくなる。口の中も荒れるようになり病院で様々な検査をするも異常はみられませんでした。
亜鉛とうがい薬を処方され経過を観察するも味覚は改善せず、娘さんの紹介で来院されました。
味覚障害は全く味を感じない、美味しくない、常に苦味を感じるなどタイプも様々です。
原因も亜鉛の不足、唾液分泌の低下、耳鼻科疾患、ストレス、糖尿病や脳疾患などがあげられます。
この患者さんの舌を見ると、裂紋舌(れつもんぜつ)といって舌の表面がひび割れ乾燥してました。
これは高齢者や慢性疾患の方に良くみられる舌で、東洋医学的には陰虚(身体の潤いが低下した状態)を表わしています。
治療は胃腸の働きを整えるのと、陰虚を改善するのを主体に週1回のペースで行いました。
4回目の治療後から味覚の変化が出始め、唾液が以前より増えてきました。
その後も口の粘りが減り、お米の甘みを感じるようになり味覚が戻ってきました。
最近は20代、30代でも味覚の異常を訴える方が増えているそうです。
ドライマウスや副鼻くう炎、アレルギー性鼻炎なども原因、治療の対象となりますのでお悩みの方は御相談下さい。